先々週は、以下の国・地域で政策金利の発表がありました。
9月5日(水)オーストラリア
9月5日(水)カナダ
9月6日(木)ユーロ圏
9月6日(木)イギリス
オーストラリア連邦準備銀行(RBA)は、事前の予測どおり Policy Interest Rate を6.50%で据え置きを決定しました。
オーストラリア経済は、今年に入ってからも失業率が4.5%以下で推移(8月は4.3%)しており、1976年以来約30年ぶりの低水準となっているなどとても好調で、オーストラリア連邦準備銀行(RBA)は先月、2007年の基調インフレ率予想を従来の2.5%から3.0%に引き上げ、物価抑制のために追加利上げが必要になる可能性があるとしてます。
また、先週、原油価格が最高値を更新しました。今は世界的にサブプライムローン問題を発端とした金融市場の混乱に着目し、原油価格の上昇に市場はあまり反応していませんが、いずれオーストラリアドルの上昇圧力としてじわじわと影響するかもしれません。
余談ですが、好景気が続いている世界経済への影響は、サブプライムローン問題よりも、むしろ原油価格の上昇の方が気にかかります。
カナダ中央銀行(BOC)は、市場の予測どおり4.50%で据え置きを決定しました。
→ BOCのプレスリリース
しかし一方では、カナダ中央銀行(BOC)のドッジ総裁は、英エコノミスト誌のインタビューで、「今から思えば、もっとしっかりと利上げしておくべきだった。証券化やオフバランス化の増加で、現実に信用状況は緩和していたからだ」と、金融市場に対して自らの過ちを認める発言をしているそうです。
ちなみに、カナダの政策金利は2006年5月以来4.25%で据え置かれていましたが、前回(7/10)に0.25%引き上げられ、現行の4.5%となりました。
カナダドルに関しては今年3月以降、対円で15%以上高くなっており(7月末以降下げていますが)、対米ドルでも2002年に1USD=1.6CADを記録してから、世界的な米ドル安トレンドの流れを受けて1USD=1.2CAD程度までカナダドル高米ドル安となっております。個人的にはサブプライムローン問題は実体経済にほとんど影響を与えないというスタンスなので、逆に、資源高の恩恵が受けられるのかなとも思います。
欧州中央銀行(ECB)は、大方の予想通り現行の4.00%での据え置きを決定しました。
→ ECB のプレスリリース
サブプライムローン問題がなければ、今回、0.25%の利上げが濃厚でしたが、世界的な信用収縮懸念が台頭する中、各国の中央銀行と歩調を合わせた格好となりました。
インフレリスクを考慮すれば利上げをしたいのが本音でしょうが、少なくとも年内は現行の4.0%で据え置かれ、来年初めに0.25%程度引き上げるのでは?と予測します。
私個人的には、ヨーロッパ地域へはMSCI EUROPE GROWTH をベンチマークとしたファンドを中心に運用していますが、昨年末から徐々に債券へ移行している結果、ヨーロッパ地域への投資全体の1/3程度が債券に移行しました。後も今のペースで2/3程度まで債券に移行する予定です。
イングランド銀行(BOE)は、現行の5.75%の据え置きを決定しました。
→ BOE プレスリリース
年内には、0.25%の追加利上げがなされて6.00%になることが確実視されておりましたが、昨今の金融収縮により状況が変化しております。
年内利上げどころか、年内は政策金利据え置きの意見が大半で、中には5.50%への利下げだという意見まであるようです。
しかし、イギリス経済は多くの企業が完全稼動に近い状態であり、依然としてインフレ目標の許容範囲条件(3.0%)を突破している状況にありますので、BOE は非常に難しい判断を求められます。
<参考エントリ>
・ 世界のインフレ率と政策金利の推移
・ アメリカの政策金利(時系列データ)
・ ユーロ圏の政策金利(時系列データ)
当ブログの政策金利は以下の数値を用いています。
※アメリカ・・・FFレート(Federal funds rate)
※カナダ・・・翌日物金利
※日本・・・無担保コール翌日物(O/N Call Rate Target)
※韓国・・・コールレート翌日物誘導目標
※中国・・・法定貸出金利
※香港・・・割引基準金利
※シンガポール・・・翌日物金利
※オーストラリア・・・キャッシュレート誘導目標(Cash Rate Target)
※NZランド・・・キャッシュレート(OCR:Official Cash Rate)
※ユーロ・・・定例オペ金利(Main refinancing operations Minimum bid rate)
※イギリス・・・市場貸出金利(Current Bank Rate)
※スイス・・・3ヶ月物市場金利(LIBOR)の誘導水準