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家計管理
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お金の勉強 その5 - 将来価値と現在価値(2)
前回の「お金の勉強 その4 - 将来価値と現在価値(1)」では、お金には将来価値(FV:Future Value)と現在価値(PV:Present Value)の2種類の価値があるということを学びました。また、現在価値(PV)から将来価値(FV)を計算する方法も学びました。今回は、将来価値(FV)から現在価値(PV)を計算する方法を学びます。
前回学んだ、現在価値(PV)→将来価値(FV)の計算よりも今回学ぶ、将来価値(FV)→現在価値(PV)の計算をする機会の方が多いでしょう。
【シリーズ記事 - お金の勉強の目次】
お金の勉強 その1 - リスクフリーレート
お金の勉強 その2 - 機会費用(1)
お金の勉強 その3 - 機会費用(2)
お金の勉強 その4 - 将来価値と現在価値(1)
お金の勉強 その5 - 将来価値と現在価値(2)
つづく
今手元にある100万円の現在価値は100万円です。それでは、1年後に受け取る100万円の現在価値はいくらでしょうか?
ここでも、リスクフリーレートの登場です。
リスクフリーレートが1.500%だった時、1年後に受け取る100万円の現在価値は98万5,221円です。逆の言い方をすれば、現在手元にある98万5,221円は、1年後にリスクフリーで100万円になる、ということです。
この結果が正しいかどうかは、前回学んだ、「現在価値→将来価値」の公式にあてはめれば確認できます。現在価値から将来価値を求める計算式は以下のとおりでした。
これにあてはめると、「98万5,221円×(1+0.015)^1」となり、計算すると100万円になります。以下は、将来価値から現在価値を求める公式です。
簡単ですね。現在価値から将来価値を求める公式の掛け算の部分がわり算になるだけです。それでは、10年後に受け取る100万円の現在価値を計算してみましょう。
上記公式にあてはめると「100万円÷(1+0.015)^10」となり、86万1,667円となります。
今回の、将来価値から現在価値を計算することを「割り引く」といいます。また、今回はリスクフリーレートで(100万円を)割り引いていますが、この割り引く際に用いる利率を「割引率」といいます。
ファイナンス(金融)の世界では日々、将来価値を現在価値に割り引く計算をしていますが(特に投資銀行に勤めている方はそれが仕事といっても過言ではありません。)、その現場では、割引率はいつもリスクフリーレートを用いるわけではありません。リスク度合いによって割引率は変化します。リスクが高くなればなるほど、割引率はあがります。
どんな場合にはどれくらいの割引率を用いるのか?に関しては、非常にマニアックでディープな議論になりますので今回は割愛しますが、今回(前回も)、割引率として(前回の場合は利回りとして)リスクフリーレートを用いたのは理由があります。
その理由とは、リスクフリーレートが最低の割引率だからです。
最低の割引率を使うことによって、「現在において、1年後の100万円は最高でも、約98万5,000円の価値しかない(リスクフリーレート:1.500%の場合)」ということがわかります。
※割引率が上がれば上がるほど、現在価値は下がります。
つまり、1年後に100万円を受け取れる金融商品に約98万5,000円以上支払ってはいけない、ということです。
別の言い方をすれば、今、リスクをとって98万5,000円を投資して、1年後に100万円になったところで、何も儲けていない(というよりも、リスクをとった分だけ損をしている。)ということです。
このような事を感覚的に判断する(感じる)ことができるようになれば、投資・運用の際にも合理的な判断ができるようになると思います。少なくともインチキ商品に引っかかってしまう可能性は極めて低くなるでしょう。
ちなみに、金融機関の窓口などで、投資信託などの金融商品を一生懸命にセールスしている人達でも、このような基本すら理解していない人は珍しくありません。
「100%元本確保ファンド」に100万円を投資するとき、「1年後に最低でも100万円は戻ってくるから損はしない」、という考えは間違えだということもすぐにわかります。リスクフリーレートの利回り分だけ損しています。
「利子をつけて1年後に返済するから100万円貸してくれ」などの依頼は、「利子を付ける」ことは別に誠実なことではなくて、「あたりまえだ」ということにすぐ気がつきます。
「利子を付ける」の意が、いわゆる「色をつける」の意であれば、現時点で約98万5,000円を貸して、1年後に100万円+αをもらわなければ、金融の世界ではつじつまが合いません。
※1年後の返済は、約98万5,000円+αではなく、100万円+αの返済が必要です。
※+αがいわゆる「色」の部分になります。
特に「利子をつけて・・・」の例は、日常生活の感覚と合わないかも知れません。しかし、例外なく世界中の金融機関が販売している全ての金融商品は、これら金融の論理で組成されています。(上記の通り、それを販売している人は理解してない場合が多々ありますが、少なくともそれを開発している人達にとっては、イロハのイです。)
メディアなどでは、日本人は「ファイナンシャル・リテラシー(Financial Literacy)」が足りるとか足りないとか言われていますが、それは、金融商品や税制などの知識に詳しくなることではなくて(ましてや個別銘柄がどうとかこうとかではなくて)、日常生活における常識(考え方)と金融の世界における常識(考え方)のズレを、感覚的に理解することではないでしょうか?
もちろん、それなりの知識は大切ですが。
そういえば、以前、テレビで小学生の娘にお金の教育をするために、株式投資をやらせています、という親が出ていましたが、とっても違和感を覚えたことを思い出しました。
前後のエントリ
前のエントリ: Yahoo! セカンドライフに掲載されました
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