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家計管理

今後の生活において生活防衛費としてどのくらいの貯蓄が必要か?子供の教育資金はどのくらい準備すればいいのか?老後資金は?それらを考慮した上でどの程度のリスクをとれるのだろう・・・



お金の勉強 その3 - 機会費用(2)


お金の勉強 その2 - 機会費用①」の「Aさんのマンション購入」の続きです。





【シリーズ記事 - お金の勉強の目次】
お金の勉強 その1 - リスクフリーレート
お金の勉強 その2 - 機会費用(1)
お金の勉強 その3 - 機会費用(2)
お金の勉強 その4 - 将来価値と現在価値(1)
お金の勉強 その5 - 将来価値と現在価値(2)
つづく

Aさんは、マンション購入した場合と賃貸を続けた場合を経済的側面から徹底的にシュミレーションをしました。

その結果、「購入」をした方が有利だとの結論にいたり、マンションを購入しましたが、本当にマンションを購入した方が有利だったのでしょうか?Aさんが見落としているファクターはなかったのでしょうか?

細かいことを言えばきりがありませんが、Aさんは大きなファクターを見逃しています。それが、今回のテーマである「機会費用」です。

今回の場合の機会費用とは、マンション購入時に支払う頭金(+諸費用)の潜在的なコストです。今回Aさんはマンション購入時の諸費用とローンの頭金として合計3,000万円を支払いましたが、仮にマンション購入をしなければ(賃貸生活であれば)3,000万円はその他の方法で使うことができます。 機会費用とは「最善の選択肢を選んだ時に得られる価値で測った費用」でした。また、ファイナンス(金融)の世界における「最善の選択肢」とは、リスクフリーレートでした。

つまり、Aさんは3,000万円を諸経費等で支払わなければ(事実上)リスクフリーで運用をすることができ、収益を得ることが出来ました。

逆の言い方をすれば、諸経費などで3,000万円を支払ったAさんは3,000万円を運用して収益を得る機会を失った(つまり機会費用が発生している)ということです。

それでは、この場合の機会費用はいくらでしょうか?

リスクフリーレートを1.800%とすると、1年目の機会費用は54万円(=3,000万円×1.800%)です。2年目以降は3,054万円をリスクフリーレート(1.500%)で運用できますから(つまり複利)2年目約55万円3年目56万円、4年目約57万円、5年目約58万円と、機会費用は年々増加していきます。

ちなみに、Aさんのローンが終わる30年目の機会費用は90万円にも達します。

Aさんは、賃貸の場合の1年目のコストは、約225万円と算出しました。マンション購入の場合には、約240万円ですが、約74万円分は元本充当部分のため、実質的に約166万円の負担であると考えました。

しかし、機会費用約54万円を足すと220万円となり、賃貸の場合と5万円しか違いがありません。そうはいっても、5万円分お得なことに変わりはありませんが、2年目以降はどうでしょうか?

仮に賃貸生活を30年続けた場合、現在の賃料18万円/月が、10年目以降10%上がり、20年目以降さらに10%上がるとした場合、約7,400万円の負担です。但し、30年間3,000万円を1.8%で複利運用すれば、税引き後で約1.680万円の運用益(税率20%と仮定)を得られますから実質負担は約5,720万円です。

一方、マンション購入の場合、ローン総支払額が4,980万円、30年間の管理費・修繕積立金が900万円(=25,000円/月×12ヶ月×30年)、固定資産税が900万円(=30万×30年)で、合計6,780万円となります。

所得税控除や、ローンを組む際に団信に加入することによって生命保険などを見直しできる(保険料を安くできる)など、負担減額要素はありますが、約1,000万の差は埋められません。

つまり、機会費用を考慮すると、賃貸生活では、30年間で5,720万円の負担、マンション購入の場合には、30年間で、6,780万円の負担となり、賃貸生活の方が有利な結果となりました。

今回は賃貸生活が有利となりましたが、インフレ率、金融情勢、不動産市況などの要素はまったく加味されていません。(かといって、賃貸が有利になるように数字を操作しているわけではありませんが。)あくまで、機会費用の説明をする例として取り上げただけです。ここでは、「賃貸vs分譲」どちらがお得?を論じることが目的ではありませんので。

今回は、不動産売買を例に上げましたが、その他全ての投資活動、もっといえば消費活動にもあてはまります。

例えば、40万円の大型液晶テレビをを購入し、10年間利用する場合のコストは40万円ではないことはもうおわかりですね。購入代金40万円+40万円の10年間分の機会費用(約78,000円)の合計478,000円が、大型液晶テレビにかかるコストとなります。※ブラウン管テレビに比べて電気代が安くなるなどの詳細は無視

まとめ

お金を使う場合には(投資であろうと、消費であろうと)使わなかった場合に得られる(リスクフリーレート分の)収益を放棄しているということを、常に考えてお金を使う必要がある、ということです。

ながながと書きましたが、たった2行でまとまってしまいました。。。




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